ベンツマーク校サッカー部の2024年の挑戦が始まりました。イレブンへの応援を宜しくお願い致します。

思い出されるあの試合。(2016.7.7)

T大中というと思い出す試合があります。
と言っても、ベンツマーク中との試合ではないのですが。
前置きが長くなること、ご容赦下さい。

このことはブログでも書いたことがあるかもしれません。
長男中二の夏。
彼が、出場選手として初めて迎える総体予選でした。

その頃チームは、秋・都ベスト16→春・支部決勝敗退、モチベーションが下降気味になっているように思えました。
区予選も第四代表で辛くも支部進出。
当時は第四代表で進出するとプレ予選として、M区第四代表と一試合多く戦わなければいけないルールでした。

ただやはり最後の夏。
プレ予選に快勝し、士気は上がっていました。

支部二回戦はK中。
区内の好敵手でした。

会場は最近使用されなくなった、T大中の横浜セミナーハウス。
林に囲まれた避暑地のような所にあるグラウンド。
わたしが訪れた中体連の公式会場では、一番遠方にあったグラウンドでした。

キックオフ。
こんなベンツマーク中の気迫あふれる試合を見たのは久しぶりでした。
相手にプレスをかけ続け、前へ前へプレイしていく。
前半を2-0で終えます。

前半で2-0.
この勢いならばどれだけ点差を離すか。
少なくとも3点奪われなければ負けはない。
もしかしたら、選手たちはそう思ったのかも知れません。

わたしがそう思いましたから。
そこに油断が生じたのでしょうか。
後半先に点を奪われると、形勢が逆転します。
完全に受けに回ってしまいました。

グランド内の勢いに、相手応援保護者も呼応します。
林に囲まれたグラウンドが、K中一色の熱気に包まれてしまったのです。
こうなると、相手の勢いは止まりません。

監督先生の、‘落ち着け、落ち着け’の声も選手たちには届きませんでした。
結果は、まさかの2-3の逆転負けでした。

 

さて、本題はここからです。
このことも以前書いたかもしれません。
支部代表を決める決勝戦。

わたしはこの結末を見届けたく、ベンツマーク中が去ってしまった支部最終日に脚を運んだのです。
会場は、Sスポーツセンター。
部員たちが幾度となくを熱戦を繰り広げ、私たち一部の保護者の間で‘聖地’と呼んでいたグラウンドでした。

ドアを押し開きグラウンドに入ると、そこにK中の一群。
どうやら、試合前のミーティングを行っている最中。
わたしはその横を通り過ぎて・・とその瞬間、指導者の一声に脚を止めたのです。

‘昨日、ベンツマーク中にやられた試合を、今度はお前たちがやってみろ。’

 

決勝の組み合わせは、T大中 対 K中。
下馬評はやはり、T大中の勝勢でした。

しかしキックオフ開始から、K中はT大中相手に闘志あふれる、貼りつくような、泥臭いサッカーを展開するのです。
引いたとか受けに徹したという負の内容ではありません。

確かに押されていました。
しかし、‘隙あらば’という気迫がしっかり伝わってくる試合内容だったのです。
結果は、延長後半にT大中が決勝点を奪い、1-0で勝利。
そして、T大中は、そのまま全国ベスト8まで上りつめて行くことになります。

この時期60分間プレイすること自体、本当に酷な話です。
それをこれでもかと食らいついていく、彼らのあのプレイ。
まさに、強い気持ちの表れでした。

勝負は時の運かもしれません。
しかし、称賛に値するプレイは多くの人の心に残ります。
あの試合から五年。
今もこうして、伝えている者がいます。

今回のこの組み合わせに、わたしはあの試合を思い出さずにはいられませんでした。
次戦、私はイレブンたちに、あの指導者の言葉をそのまま投げかけたいと思います。

‘あの時、K中がやったようなサッカーを、より強く・長く、今度は君たちがプレイしてほしい。’

この試合、観戦に行くことが叶いません。
都大会で会いましょう。

 

がんばれ、ベンツマークイレブン。

 

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