全員退部。
先日終了した高校選手権東京都大会。
Bブロック準決勝第二試合、帝京高校 対 東京朝鮮中高級学校。
この二校と新人戦とインターハイで運悪く(運良く)ぶつかってしまった学年がありました。
この学年。
高校部で大きな騒動を起こしています。
分かってはいましたが、ある意味恵まれない学年の一つでもありました。
記念事業の校舎建て替えにあたり中三から高二までの三年の間、校庭以外での練習を余儀なくされました。
狭い屋上でのボール練習の他、多くの時間を階段を使っての走力アップに費やしたそうです。
一階から最上階までダッシュ、ダッシュの毎日。
他の運動部からは ‘階段部’ と揶揄されていたそうです。
想像してください。
こんな練習の毎日。
モチベーションも下がってくることでしょう。
ある日、二人の部員が口論になったそうです。
‘こんな練習、意味ある?試合でちゃんと出来ればいいじゃん。’と一人。
‘こんな練習があるから、試合ができるんだろ。’と一人。
そんなやり取りがなされたと聞いています。
そしてその結果、後者の部員が退部届けを出してしまいました。
退部の理由は口論をしたこと自体ではなく、この口論を傍観していた他の部員の態度が許せなかったと言うことだった と聞きました。
‘こんなクラブでサッカーが続けられるか!’
この退部劇が、上級生を巻き込んでの騒動となりました。
‘なんでお前がやめんの?’
その騒動に対して、顧問の先生方が下した結論が’全員退部’でした。
この学年の部員全員に退部届けを出させ、サッカーと真摯に向き合える者だけ戻って来いということでした。
全員が再入部を希望しました。
高二秋の新人戦。
対 帝京高校。
0-1.
開始早々に失点。
しかし、その後75分は押されながらも渡り合いました。
オフサイドを取られてしまいましたが、ゴールも叩き込みました。
試合終了間際、相手カウンターでの追加失点の窮地。
遠くから全力で戻ったのが、退部届けを出した彼でした。
高三春のインターハイ。
対 東京朝鮮中高級学校。
1-3.
前半を1-1で折り返し、その試合に立ち合った多くの人々が歓喜しました。
先日のブログでわたしはこう書きました。
‘こんなチームで勝てるわけ無いよ。’
姿勢と結果の相関性を証明することはわたしには出来ません。
しかし、多くの試合を観てわたしはそう思いました。
スポーツ校ではないベンツマーク校。
現実的な話として、このクラブでの活動は長くても10ヶ月ほどでしょう。
六年の長きに亘るベンツマーク校サッカー部生活、悔いなく全う出来ることを心から願っています。
がんばれ、ベンツマークイレブン。
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